三井物産が、オーストラリアの鉱山機械レンタル事業会社であるナショナル・プラント・アンド・イクイップメント社(NPE社)の発行済株式の49.9%を取得する株式譲渡契約を締結し、同国で鉱山機械レンタル事業に参画すると発表。将来的には追加出資することも視野に入れているという。
NPE社はオーストラリア全土に拠点を有し、200台超の大型鉱山機械及び補助機械を、石炭、鉄鉱石、金等を生産する多数の資源会社や採掘請負会社にレンタルしている。鉱山機械は稼働時間が長く、且つ中長期にわたって使用される特性があり、レンタルにおいても安定した収入が見込まれる。三井物産は現在、オーストラリアにおいてコマツと合弁で同社製鉱山・建設機械の販売・サービス事業及び販売金融事業を展開しており、参画により、三井物産は鉱山機械ユーザーに対して調達の選択肢を広げ、迅速かつ効率的な鉱山機械の供給を目指す。
オーストラリアでは、鉱物資源採掘用の鉱山機械レンタル需要が急速に高まっており、今後も鉄鉱石や石炭等の生産量増加に伴い、市場が拡大すると予想されている。一方で、世界的な経済不安の影響を受けて、オーストラリアの中小鉱山企業は厳しい状況にあるという報道もなされている。厳しい状況にあるからこそ、販売・サービスの市場ではなく、レンタルの市場が拡大していると言うことかもしれない。