花粉対策はお早目に 仕事能率低下・悪化すると呼吸障害も

2014年12月19日 08:19

 早くも花粉情報が飛んでいる。日本気象協会は12月3日、2015年花粉飛散予測の第2報を発表した。アレルギーを引き起こすスギやヒノキの花粉の飛散は、九州から関東にかけて例年よりも早く飛び始め、2月5日~10日ごろに花粉シーズンに入るという。来年1月の気温が平年並みか平年より高くなることが予測されており、気温の高さを受けて、花粉シーズンも前倒しになる。東北では2月下旬~3月に始まる見込みだ。

 気になる花粉量だが、九州や近畿では例年より少なくなると予想されている。しかし北陸や関東甲信、東北では、14年に花粉の飛散量が少なかった分、次の年の飛散量が増えて、15年春には前年度比2倍の花粉が飛ぶ可能性がある。

 花粉問題対策事業者協議会によると、花粉症対策は花粉抗原の除去・回避と、薬の服用などによる薬物療法や免疫療法などの二つとなる。特に今秋から本格的に開始する「舌下免疫療法」は、60~70%の患者に効果がみられ、今後の花粉症治療の主役として大きな期待が寄せられている。2年間もの間、継続して治療することが必要だが、舌の上に直接スギ花粉のエキスを垂らすだけで、体への負担も少ない。

 最新の花粉対策グッズとして名古屋眼鏡が制作したのは、花粉対策用のメガネ「スカッシーセーフティー」だ。ターゲットは子どもで、参考小売価格は3,000円(税抜き)、発売は来年1月の予定となる。花粉症に悩むのは大人だけではなく、近年では低年齢化している。目の周りに隙間を作らず、ぴったりと装着できるようフードがついているが、シリコンを使用しており、体への負担を軽減した作りとなっている。

 花粉によって引き起こされるアレルギー症状は、目のかゆみや異物感、鼻水や鼻づまり、咳・くしゃみなどが挙げられるが、重症化すると呼吸障害などを引き起こすこともあるため注意が必要だ。また集中力の低下により、仕事や学習の能率に悪影響を及ぼしてしまう。花粉対策は本格的なシーズンに入る前に、早めに立てておいた方がよさそうだ。(編集担当:久保田雄城)