「原発から30キロ圏の自治体が反対していれば電力会社は再稼働できない」。11月6日の衆議院原子力問題特別委員会で菅直人元総理の質問に電力会社を代表する政府参考人(東電の姉川尚史常務執行役・取締役)が答えた答弁を踏まえ、菅元総理は「この答弁からすれば、九州電力は30キロ圏内の自治体が反対している川内原発の再稼働はできないはずだ」と強くアピールしている。
姉川氏は「地域防災計画が定まっていない、すなわちご理解頂いていないということであれば、我々事業者としては再稼働の条件が十分でないという風に認識している」と回答した。
菅元総理は20日のブログで「現役官僚の告発本『東京ブラックアウト』を読み始める。冒頭部分は原発事故の際の避難計画づくりの実態。原子力規制庁の職員を併任で内閣府の職員として使う。責任は極めてあいまい。再稼働のための言い訳づくり。私自身が規制庁や内閣府に何度となく説明を求めた実感と一致する」と原子力規制庁職員を内閣府の職員と併任させ避難計画づくりに充てていることなどにも、厳格さが疑われるのではないかと問題提起している。