社会民主党は27日、「アベノミクスによる生活破壊を許さず、拡大した格差を是正する」「集団的自衛権行使は認めず、平和憲法を守る」「原発再稼働は認めず、再生可能エネルギーを促進する」「TPP参加に反対し、農林水産業と地域社会を守る」とする総選挙での『4つの約束』を発表した。
アベノミクスによる生活破壊を許さず、拡大した格差を是正するとした具体策では「暮らしと雇用の立て直しが最優先」とし「国民生活と国民経済の回復を図るため、消費税率の10%引き上げは先送りではなく撤回し、5%に引き下げる」としている。
また5%への引き下げ財源として、所得税の累進性の強化、金融証券課税の強化などで年間6兆円超を確保。法人税減税などの中止や租税特別措置の見直しなどで年間5兆円超の確保。高級品への物品税や富裕税の導入などを図る。
「大企業や富裕層を優遇し、低賃金労働者を作り出すなど経済格差をもたらすアベノミクスではなく、家計を温める経済対策で賃上げと所得増によって消費と内需の拡大を図る」。賃上げ目標を設定し、月例賃金アップに政策を総動員させる。年収200万円以下の働く貧困層をなくすよう、当面、最低賃金を時給1000円まで引き上げる。公契約法・公契約条例を制定する。
円安による原材料価格やエネルギーコストの上昇の影響に対応し、物価高騰対策を求める。トリガー条項発動でガソリン税を引き下げる。派遣労働は臨時的・一時的なものに留め、直接雇用の原則を徹底する。
社会福祉では「最低保障機能を備えた年金制度を創設。廃止された老年者控除や縮小された公的年金等控除を復活する」。
安保では集団的自衛権の行使容認の閣議決定の撤回を求め、日米ガイドラインの改定や集団的自衛権行使のための関連法改正、自衛隊海外派遣のための恒久法制定に反対する。平和憲法の理念にもとづく安全保障政策を実現するために「平和創造基本法」を制定し、自衛隊の規模や装備、運用に関する基本原則を定めます。憲法の理念に反する自衛隊の現状を、必要最小限の水準に改編・縮小し、「専守防衛」の徹底を図る。辺野古新基地建設に反対します。沖縄県民の民意を大事に、普天間基地は「県外」・「国外」への移設を求める。
原発・エネルギー政策では「九州電力川内原発をはじめ、原発再稼働は一切認めない。原発の新増設はすべて白紙撤回。東電福島第一原発5・6号機と福島第二原発1~4号機、活断層の上に立地することが明らかとなった原発は直ちに廃炉にする」。
原発から半径5キロ以内の即時避難区域(PAZ)、30キロ圏の避難準備区域(UPZ)だけでなく、風下となるおそれのある地域等も含めた実効性のある原子力防災計画を策定するようにする。原子力事業者にUPZ圏内の自治体との安全協定締結を義務づける。
政治と金では「政党や政治資金団体への企業・団体献金をただちに禁止。政治とカネの不祥事に徹底的にメス。政治資金収支報告書の中央・地方の一元的把握、全文のネット公開を推進」また、政治改革では「投票の死票をなくし多様な民意を反映する公正な選挙制度とするため、比例代表中心の選挙制度への改革を。小選挙区部分の欠陥を拡大し、民意の反映を弱めることになる比例区の定数削減には反対する」としている。
また、12月10日に施行なる特定秘密保護法については「知る権利や報道の自由、言論・表現の自由を侵す」として「廃止する」とし、『共謀罪の新設は許さない』としている。(編集担当:森高龍二)