2015年は花粉が早くから飛散する見通し。予防は大丈夫?

2015年01月10日 19:54

 日本気象協会が12月3日に発表した、全国・都道府県別2015年春の花粉飛散予測(第2報)によると、15年は九州から関東にかけて、例年よりも早く花粉の飛散が開始し、2月上旬には早くも花粉シーズンが始まる見込みだという。また、スギ花粉は実際には飛散開始が認められる少し前から飛び始めているため、日本気象協会では1月下旬頃からマスクを着用するなど、早めの花粉症対策を呼びかけている。

 日本人の4人に1人は罹患しているといわれる花粉症は、もはや国民病といっても過言ではないだろう。代表的な花粉症対策としては、うがいと手洗い、マスクによる予防、目薬、点鼻薬などによるケアだ。花粉の飛散量にもよるが、鼻炎薬の市場だけでも、毎年およそ400億円規模といわれていることからも、花粉症人口の多さが窺える。とはいえ、予防もなかなかできないのが花粉症のつらいところだ。

 そんな中、一般目薬でトップシェアを誇るロート製薬が、花粉症キャリアにとってはとくに興味深いアレルギー対策目薬を昨年発売した。同社は花粉症やハウスダストなどのアレルギー症状向けのOTC薬として、アルガードシリーズを展開しているが、今回、そのラインナップに加わった「ロート アルガード プレテクト」は、早期使用することで目のかゆみなどのアレルギー症状を緩和する目薬となっている。

 同製品は、パタノール・リボスチンに次いで、優れた抗アレルギー効果が医療用実績として確認されている医療用成分トラニラストを配合した医薬品で、花粉飛散の1~2週間前から早期使用することで、肥満細胞からのヒスタミンなどのアレルギー原因物質の放出を抑制し、目のかゆみのほか、充血や涙目、異物感などのアレルギー症状の発症を抑えることができるという。

 花粉症ではない人からすると、たかが目のかゆみと思うかもしれないが、当の花粉症患者にとってみればかなりのストレスだ。ひどい場合は日常生活に支障をきたす場合もある。また、調査機関によって数字はまちまちではあるものの、花粉症による経済的損失も数千億円単位といわれており、国家的にも決して軽視できるものではない。マスクと目薬で早めの予防を心掛けたいものだ。(編集担当:藤原伊織)