元防衛大臣政務官の佐藤正久参院議員(自民党)は「外務省担当者と米大手教育出版社・マグロウヒル社のカリフォルニアの公立高校で使われている世界史の教科書(伝統と遭遇)内の慰安婦や南京事件問題について協議」と題した14日のブログで、カリフォルニアの公立高校教科書に掲載されている慰安婦の箇所を紹介(日本語訳)。そこには「戦争の終結に際し、この活動をもみ消すために、多くの慰安婦が殺害された」との記述や「日本軍は部隊に対し天皇からの贈り物として女性(慰安婦)を提供」とでているなどとしている。
それによると、慰安婦については「日本軍は『慰安所』ないし『慰安施設』と呼ばれる軍用売春宿で働かせるために、最大で20万人にも及ぶ14歳から20歳までの女性を、強制的に募集し、徴集し、制圧した。日本軍は、部隊に対し、天皇からの贈り物であるとして、これら女性を提供した。これら女性は、朝鮮、台湾及び満州といった日本の植民地、また、フィリピン及びその他の東南アジア諸国の占領地の出身である。女性の大半は朝鮮及び中国の出身である」と慰安婦にされた女性の大半が朝鮮や中国出身者で、フィリピン人などもいたとしている。
また「いったん、この帝国の売春サービスに強制的に組み込まれると、『慰安婦』たちは、一日あたり、20人から30人の男性の相手をさせられた。戦闘地域に配置され、これら女性はしばしば、兵隊らと同じリスクに直面し、多くが戦争犠牲者となった。他の者も、逃亡を企てたり、性病にかかったりした場合には、日本の兵士によって殺害された。戦争の終結に際し、この活動をもみ消すために、多くの慰安婦が殺害された」と記述されているという。
佐藤氏は「数字や事実の間違いもそうだが、『天皇からの贈り物』の記述は我慢できない」「いくら何でも『天皇からの贈り物』の記述はあり得ない」と憤慨している。
佐藤氏は「同教科書の2010年改訂版からは、『日本海(東海)』と韓国側の呼称も併記されている。中韓による反日活動で広がった事実に反する認識が、米国の教科書に事実として記載されている実態を改めて深刻に受け止める必要がある」とし「これは歴史戦であり、情報戦・宣伝戦だ。27年度予算ではこれら分野にも予算をつけたが、地道なやり方を含め、日本の名誉を守り抜くためにも精力的に取り組まねばならない。引き続き外務省と対応策について連携をとる」と誤った歴史認識の部分については修正を求めていく考えを示している。(編集担当:森高龍二)