最近世間を騒がせており、消費者にとっては「家計を圧迫する悩みの種」となっているのが相次ぐ食品の値上げだが、しかしその値上げ理由は食品とは異なるものの、「東京ディズニーランド(TDL)」と「東京ディズニーシー(TDS)」を運営するオリエンタルランド<4661>は29日、4月よりこれら2つのテーマパークの入場料を値上げするとの発表を行った。食品の値上げほどには多くの人たちに影響はないものの、ディズニーランドファンにとってこれは「歓迎せざる知らせ」であることは間違いないだろう。
値上げが実施される入場料のうち、主力である「1日利用券」では18歳以上の利用が今の6400円から6900円に引き上げられ、また12歳から17歳までの利用が今の5500円から6000円に、そして4歳から11歳までの利用が今の4200円から4500円に引き上げられる。こうして「東京ディズニーランド」と「東京ディズニーシー」の入場料が値上げされるのは、2014年4月に実施された消費税増税の時以外では、11年以来4年ぶりのこととなる。
今回の「東京ディズニーランド」「東京ディズニーシー」入場料値上げについてオリエンタルランドは、新しいアトラクションを導入したり、リニューアルを行うためであり、またテーマパークの魅力を高めるに必要との判断から値上げを決定したとしている。そして入場料の値上げ発表に際して「今後も、当社ではハード面における取り組みに加え、キャストのホスピタリティなどソフト面における更なるクオリティの向上を図ることで、ここだけでしか体験することができない魅力に満ち溢れた世界で唯一のテーマパークを目指し、更なる成長をしてまいります」とコメントしている。
オリエンタルランドは14年度の連結純利益を673億円と予想しており、これは過去最高となった前期に次ぐ水準となっている。また「東京ディズニーランド」「東京ディズニーシー」の今年度の入場者数は3040万人と、過去2番目の水準になる見通しを示している。(編集担当:滝川幸平)