2年連続の軽ナンバーワンから陥落したホンダN-BOX、起死回生・入魂のマイナーチェンジ

2015年02月06日 08:01

Honda N-BOX

新型N-BOXに加わった、ポップで楽しい2トーンカラースタイルモデル。ベーシックなN-BOXに2タイプ、カスタムに3タイプ(写真)を用意する

 昨年2014年1月から12月までの年間累計販売台数でダイハツ・タントに次ぐ第2位の17万9930台(前年比76.6%)を記録したホンダN-BOXが、大規模なマイナーチェンジを受けた。軽自動1位のダイハツ・タントの販売台数が23万4456台なので、2013年まで軽ナンバーワンを2期続けたN-BOXが、大敗を喫したということとなる。今回のマイナーチェンジは、この状況を覆すための起死回生、入魂の刷新といえそうだ。

 マイナーチェンジの趣旨は、2011年12月の発売以来、初めてエクステリアデザインを変更するとともに、リアシートのスライド機能を新たに設定するなど使い勝手を向上させて商品力の強化を図ること。加えて、「IRカット(遮熱)/スーパーUVカットガラス」や「ロールサンシェード(リアドア)」という快適装備をタイプ別に設定したことが挙げられる。

 エクステリアではベーシックなモデルでも上質感を盛り込み、カスタムモデルは重厚な雰囲気さえも漂わせる。一方、ポップで楽しい2トーンカラースタイルモデルを追加。ベーシックなN-BOXに2タイプ、カスタムに3タイプ(写真)を用意する。

 インテリアはライバルのタントを意識して室内の有効長を引き上げる“後席スライド機構”を加えた、独自の「チップアップ&ダイブダウン機構付スライドリアシート(5:5分割式、4段リクライニング付)」(N-BOXにメーカーオプション)設定した。また、小物やペットボトルが簡単に置け、買い物袋をかけられるコンビニフックが付いた「シートバックテーブル」(スライドリアシートとセットでのメーカーオプション)設定とした。

 快適装備の充実も見逃せない。冒頭で記した紫外線(UV)を約99%カットし、赤外線(IR)も抑える「IRカット(遮熱)/スーパーUVカットガラス(フロントコーナー&フロントドア)」や日差しのまぶしさをやわらげプライバシーの保護にも役立つ「ロールサンシェード(リアドア)」をタイプ別に設定。ドアロックに連動してドアミラーを自動で格納する「オートリトラミラー」をカスタムに標準装備、その他にオプション設定とした。

 ホンダ車の美点である安全装備・車両安定化装備&運転支援システムに不足はない。燃費もJC08モードでやや向上し25.6km/リッターを達成する。価格はN-BOX(FF車)で、127.0万円から152.94万円。N-BOXカスタム(FF車)が152.0万円から172.94万円。4WD車は同一グレードで13万円のエクストラチャージが必要だ。トランスミッションはすべてCVT。ターボ車にはパドルシフトが備わる。(編集担当:吉田恒)