日本フードサービス協会が1月の外食売上高(全店ベース)を発表した。それによれば1月の結果は前年同月比5.0%ダウンとこれで2ヶ月連続で前年同月を下回ることとなった。そうして前年を下回る要因となったのは、洋風ファストフードの落ち込みであり、特に年明けより相次ぐ異物混入問題で顧客離れや業績落ち込みをみせている日本マクドナルド<2702>の不振が、全体の売上高の足を引っ張る形となった。
25日、日本フードサービス協会が2015年1月の外食売上高を発表。その結果は前年同月比5.0%ダウンと2ヶ月連続のマイナスであり、落ち込み幅は東日本大震災が発生した11年3月の10.3%ダウンに次ぐ水準であった。
こうした落ち込みの大きな原因となったのが、15年に入って相次いで異物混入問題が発覚した日本マクドナルドの業績不振だ。ファストフードのうち牛丼チェーンなどの和風ファストフードは、価格の値上げや新規定食メニューの導入により客単価が上昇し前年同月比を上回った。その一方でハンバーガーなどの洋風ファストフードは前年同月比22.7%ダウンと大きく落ち込んだ。この落ち込み幅は現行の統計で比較することのできる1995年7月以降で最も大きく、また東日本大震災が発生した11年3月の10.7%ダウンよりも大きかった。1月の既存店売上高が前年同月比38.6%ダウンだった日本マクドナルの影響が色濃く表れる結果となった。そのほか、ファミリーレストランは価格の値上げにより前年同月比3.0%アップという結果であった。
日本フードサービス協会は今回の結果に関して、消費者の節約志向が高まっており、外食をひかえる傾向が続いているとの見方を示しているものの、しかし日本マクドナルドなどの洋風ファストフードの売上高は堅調であり、異物混入により業績の落ち込んだ日本マクドナルドの影響がなければ売上高全体でも前年を上回っていたのではないかとの見方もある。
日本マクドナルドの異物混入問題は、問題発生元の日本マクドナルドだけでなく、外食産業全体に暗い影を落とす結果となってしまったようだ。(編集担当:滝川幸平)