安倍晋三総理は11日の記者会見で、16日からの最初の外遊先にASEANを選んだ理由について「2015年には共同体となっていくということを目指している」とし「経済圏としても、エネルギーや安全保障の分野においても協力を深めていきたい」との考えを示した。
特に、安倍総理は「ベトナム、インドネシア、タイは日本の正にパートナーと言ってもいい」と断言。「更なる交流を進めていくことによって、地域の安定に資することになっていくだろう」とした。その意味から「極めて重要な訪問になる」と位置付けた。
また、韓国との関係については「朴槿恵(パク・クネ)氏が次の大統領の予定者に決定した。日本でも政権が交代した。1日も早く朴新大統領と信頼関係を構築し、お互いに自由と民主主義、基本的人権、法の支配と、価値を共有する国同士としての関係を強化していきたい」と外交姿勢を示した。
加えて、中国について「海と領土は断固として守っていく姿勢はいささかも変わりない。尖閣問題について交渉するという余地はない」としたうえで「問題は政治的目的を達成するために、中国に存在して、中国の経済・社会にも貢献している日系企業に被害を与えたり、法人に被害を与える。これは国際社会で責任ある国家としては間違っているということははっきりと申し上げたい」と強調。
安倍総理は「尖閣の問題は両国の関係を毀損するのみならず、中国の経済・社会にも大きな悪影響を与える」とし「お互いに理解しつつ、戦略的互恵関係に立ち戻って、日中関係を改善していきたい」とした。(編集担当:森高龍二)