安倍晋三総理は11日、緊急経済対策を閣議決定し、自ら概要を発表した。安倍総理は「今回の経済対策は経済の先行き懸念に対して強力なテコ入れを行うために、財政支出13.1兆円という思い切った規模とした」とし「即効性や需要創造効果の高い施策を優先して取りまとめた」と語った。
また「実質GDPを押し上げる効果は2%、雇用創出効果は60万人程度が見込まれる」とし「来年度予算編成についても、財政健全化目標を踏まえつつ、経済再生を目指すとともに、中長期的に持続可能な財政措置の双方を実現していく道筋を検討していく」考えを示した。
安倍総理は今回のとりまとめの柱は(1)復興・防災対策(2)成長による富の創出(3)暮らしの安心と地域活性化とし、「命と暮らしを守るインフラの再構築を図り、国道整備だけでも約50万件を緊急点検する」などと語った。
予算配分では復興・防災に3兆8000億円、成長による富の創出で3兆1000億円、暮らしの安心・地域活性化で3兆1000億円、公共事業などの国庫負担債務負担行為に3000億円などの財政支出を行い、事業規模で20兆をこえる「リーマンショック時の臨時・異例な対応を除けば、史上最大規模になる」(安倍総理)。
安倍総理は同日午後から関西入りし、緊急経済対策について、日本維新の会代表代行の橋下徹大阪市長や幹事長の松井一郎大阪府知事に説明。補正予算を早期に通過させるために協力を求めるとともに、補正予算の早期通過が景気・経済、地域の発展にとって極めて重要とした。
また安倍総理は「日本経済を引っ張っていくうえで大阪、関西地域は極めて重要」との位置付けを示した。(編集担当:森高龍二)