半導体市場は世界、国内ともに好調だ。2017年まで緩やかではあるが成長が続くようだ。一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)の発表によると、2014年の世界半導体市場は、製品ごとに多少の差はあったものの、半導体合計で見ると、ドルベースで前年比9.9%増であり、2011年以来で最大の成長率であった。2014年第三四半期までの好調な半導体市場を基に、2014年秋の予測では2014年通年で9.0%増の成長を予測したが、それをさらに上回る結果となった。
この結果、2014年の世界半導体市場は、これまでの最高であった2013年(3,056億ドル)を大きく上回り、3,358億ドル(約35兆5,000億円)、前年から約303億ドル増であった。
一方、2015年の世界の半導体市場は安定成長を見込み、3.4%増と予測した。その後も、2016年は3.4%増、2017年は3.0%増と緩やかな成長が継続する著予測している。この結果、2014年から2017年までの年平均成長率は3.2%、2017年には市場規模3,696億ドルとなると予測している。
また、世界市場製品別市場動向をみると、2015年における製品別のドルベースでの市場は、ディスクリートは前年比1.1%増、市場規模204億ドル、オプトは前年比8.3%増、市場規模324億ドル、センサーは前年比2.2%増、市場規模87億ドル、IC全体は前年比3.1%増、市場規模2,858億ドルと予測した。
ICの製品別では、メモリは前年比2.8%増、ロジックは前年比3.6%増、マイクロは前年比0.8%増、アナログは前年比5.6%増と予測した。2016年には、ディスクリートは前年比2.9%増、市場規模210億ドル、オプトは前年比3.6%増、市場規模335億ドル、センサーは前年比4.9%増、市場規模91億ドル、IC全体は前年比3.3%増、市場規模2,953億ドルと予測している。ICの製品別予測では、メモリは前年比0.9%増、ロジックは前年比増4.8%、マイクロは前年比2.8%増、アナログは前年比5.3%増と予測した。
2014年の円ベースでの日本の半導体市場は、前年比8.4%増、金額では約3兆6,810億円であり、2013年の3.7%増を大幅に上回る成長を示した。2015年は、日本の半導体市場は円ベースで前年比2.0%増と緩やかに成長し、市場規模約3兆7,550億円となると予測している。その後、2016年は前年比2.0%増、市場規模約3兆8,310億円、2017年は前年比1.5%増、市場規模約3兆8,870億円となるものと予測した。その結果、2014年から2017年までの円ベースでの年平均成長率は1.8%となるものと予測している。(編集担当:慶尾六郎)