米議会でTPA法案可決 歓迎すると菅官房長官

2015年06月26日 08:04

 菅義偉官房長官は25日、米国議会でTPA法案(議会が大統領に通商交渉の権限を一任する法案)が可決されたことについて「紆余曲折があったが、今日、法案が可決されたということは素直に歓迎したい」と語った。

 菅官房長官は「今回、TPPの前提となるTPA法案が可決されたことは大きな前進と受け止めている。大統領が署名され、早期成立を期待するし、TPPの早期妥結に努めていきたい」と早期妥結へ協議を加速させたい意向を語った。

 政府の経済財政諮問会議民間委員で日本経済団体連合会の榊原定征会長は25日、「TPP実現に向け極めて大きな一歩が踏み出された」と歓迎した。

 榊原会長は「TPP交渉を早期妥結に導くためには日米連携し、交渉を主導する必要がある」としたうえで「先の安倍晋三総理の訪米で、TPP実現への日米両国政府首脳のコミットメントが再確認され、米議会でTPA法案が一刻も早く成立することが焦眉の急であった。オバマ大統領に貿易促進権限が付与されることにより、最終合意に向け、今後TPP交渉は一気に加速することが期待される」とした。

 榊原会長は「米国議会の日程等を考慮すればTPP交渉の年内合意まで残された時間は少ない」とし「日米両国政府は強いリーダーシップの下で総力を挙げて実現してほしい」と要望した。(編集担当:森高龍二)