財政計画 2025年度までの見通しこそ必要

2015年07月07日 07:47

 野田佳彦前総理は政府の財政計画と政権与党になったとたん財政規律に緩みと、6日の自身の「かわら版」で問題視した。

 野田前総理は、財政計画の時期について、「なぜ2020年までという中途半端な財政計画にしたのか。団塊の世代がすべて75歳以上(後期高齢者)になり、医療、年金、介護などの社会保障費が大きく膨らむ2025年度までの見通しこそ明らかにすべき」とした。

 また、「野党時代の自民党は具体的な数値目標を盛り込んだ財政健全化責任法を強く提唱していた。成長一本槍ではなく責任ある態度だった」とし「政権党になった途端、その精神を忘れ、財政規律が緩んでしまったようだ。その無責任さが借金大国・日本をつくった元凶だ」と向き合う姿勢を改めるよう求めている。

 また、財政計画立案の前提とした経済成長の見通しについても「実質で2%程度、名目で3%程度を上回る経済成長シナリオは楽観的過ぎる」とし「高い成長率を前提に置けば、税収が高く伸びる姿を描け、収支を良く見せかけることができる。痛みを伴う歳出削減や増税の議論から逃げることになるので、経済成長率は慎重な前提に立つべき。でなければ本気で財政再建の道筋を考えていると信認されないのではないか」と疑問符をつけた。(編集担当:森高龍二)