野田佳彦前総理は8日のブログで、日本の貧困率の高さを問題に取り上げた。「相対的貧困率(中位所得の半分以下の所得しか稼げない人の割合)が欧州各国は6~9%台なのに、日本は16%になっている」と指摘。つまり、年収200万円以下の人が16%いるということ。
野田前総理は「相対的貧困率を国際的に見れば、日本は冠たる『貧困大国』。この貧困問題に立ち向かい、貧乏をなくし、分厚い中間層を復活させることが急務であり、国力にとって重要」と提起する。
そのうえで、野田前総理は安倍政権の動きは(中間層を分厚くする国力づくりに)逆行するものと問題視している。
野田前総理は、逆行の動きのひとつとして労働者派遣法改正案の再々提出をあげ「派遣社員の受け入れ期間制限を事実上撤廃して、生涯派遣の若者を増やすことにつながる内容で、明らかに改悪案。非正規労働を常態化させることは相対的貧困率をより高めることになる。安保法制の陰に隠れてしまっているが、極めて重要なテーマで、是非(国会での成り行きを)注目するよう」と呼びかけている。働くものすべてにかかわる問題だ。(編集担当:森高龍二)