民主党の高木義明国対委員長は9日、政府・与党が安保法案の衆院安保特別委員会での採決を15日に行う方針を固めたとの報道に、国民の理解を得られていないこの状況での採決は「憲政史上に汚点を残すことになる」と強い懸念を示した。
高木国対委員長は「全国の地方議会のうち144が『反対』、181が『慎重な審議を求める』という意見書を採択。憲法学者204人のうち9割が『憲法違反』と答えている」とした。
そのうえで「こういう状況の中で、与党の幹部から『(安保関係法案ではこれまでも)国民の理解がしっかり得られてできたことはない』など、採決優先の発言が目立っている」と批判し「よもや審議終局、採決ということはあり得ないと思うが、そうしたことがあれば憲政史上に汚点を残すことになる」と語った。
高木国対委員長は「われわれとしてはしっかり議論を進め、国民に分かりやすい問題点の洗い出しと憲法違反の疑いのある法案の実態を明らかにしていかなければならない」とした。10日の衆院安保特別委員会集中審議には岡田克也代表、細野豪志政調会長らが質問する。(編集担当:森高龍二)