15年のERPパッケージ市場は前年比8.2%増1,169億2,000万円に マイナンバー導入で市場が活性化

2015年07月13日 08:16

 矢野経済研究所では、国内のERPパッケージライセンス市場に関する調査を実施した。ERP(Enterprise Resource Planning)パッケージとは、財務会計、人事給与、販売管理、生産管理などの基幹業務データを統合する情報システムを構築するための基幹業務管理パッケージソフトウェアを指す。

 それによると、2014年のERPパッケージライセンス市場は1,080億6,000万円(エンドユーザ渡し価格ベース)、前年比6.2%増となった。ここ数年、堅調な成長を維持していると言えるが、伸び率は2012年の2桁増から減少傾向にあるとした。

 ERPへの投資は、2008年のリーマンショックで予算が凍結されるなどのあおりを受けていったん停滞したが、2011~2012年頃から再開された。多くのユーザ企業が先延ばしになった ER導入に着手するなどして回復基調に乗り、2012 年の伸び率は2桁増と高い成長を示す結果になったと言える。同社では、ERPへの投資回復が一巡するまで、このトレンドは5年程続くものと考えたが、2015年の段階で終盤に近付いていると予測している。

 一方、2015年も景気などの経営環境は悪くないため緩やかな成長が続き、2015年のERPパッケージライセンス市場は、2014年の消費税増税前の駆け込み需要刈取り後の反動減からの回復や、マイナンバー制度導入による市場の活性化などを見込み、前年比8.2%増の1,169億2,000 万円(エンドユーザ渡し価格ベース)になると予測した。

 注目すべきトレンドとして、クラウド化の進行が挙げられる。ERPはCRM やグループウェアなど情報系のシステムと比較してクラウドの利用率が低い業務分野だが、2014年頃からはユーザ企業のニーズの変化がみられ、ERPをクラウドで利用する企業が増えている。特に、クラウド基盤サービス(IaaS/PaaS)が採用されるケースが多いという。また、有力ベンダーがSaaSによるアプリケーションの提供サービスを強化する動きも進んでおり、2015年以降、ERPのクラウド利用には弾みがつくと考えるとしている。(編集担当:慶尾六郎)