ルネサスが再び早期退職制度実施、今回は3000人超

2013年01月17日 17:16

  欧州の債務・金融問題の長期化、中国をはじめとする新興国経済の更なる減速、日中関係の不透明化による需要への影響等により、連結業績予想を下方修正するなど、売上高が減少傾向にあるルネサスエレクトロニクス が、人員構成最適化など更なる合理化推進策を発表した。

  その目玉とも言えるのが、早期退職優遇制度の実施である。同社は、昨年10月31日付の早期退職優遇制度の実施後も、直接人員に比べ、管理職を含む間接人員の構成比率が高く、大きな課題となっていた。この課題を解決すべく今回の早期退職者募集では、同社および国内連結子会社社員の40歳以上の総合職等を対象に実施する。募集人員の上限等は特に定めていないものの、合計約3千数百名規模の応募を想定しているという。前回実施した当期退職優遇制度では7446名が応募しており、今回も応募社数が想定通りに集まれば、わずか一年の間に10000人以上の人員が削減されることとなる。なお、退職予定日は平成25年9月30日で、これまで同様、通常の退職金に特別加算金を加算し、希望者に対しては再就職支援も実施される。

  その他、国内販売会社であるルネサスエレクトロニクス販売の統合(平成25年10月1日予定)、100%子会社であるルネサスソリューションズ(RSO)、ルネサスマイクロシステム(RMS)、ルネサスデザイン(RDC)、ルネサス高崎エンジニアリングサービス(高崎ES)、ルネサス武蔵エンジニアリングサービス(武蔵ES)、ルネサス北伊丹エンジニアリングサービス(北ES)等の再編に伴う新会社の設立など、大幅な組織改革も行う予定とのこと。

  昨年の同制度実施時には、5千数百名程度の募集に対し7000人を超える人員が応募し、ルネサスを去っている。そのため今回の募集に対しても4000~5000人もの応募があることも予想される。昨年9月末時点での連結従業員数が約41900人だというから、絶対数としても全従業員数に対する割合としても、あまりにも大人数に上る早期退職である。これら会社を去った人材が国内の企業に流れるならよいが、中国や韓国などの企業に流れては、その後のルネサスの業績も目論見通りの再建とはいかなくなるであろう。もはや、国策としてこうした人事の外国企業への流出を防ぐ必要があるのかもしれない。(編集担当:井畑学)