一般消費財の流通における取引業務を効率化する電子データ交換やデータベースサービスを提供するプラネットは、訪日中国人客の日本での買物行動について調査を実施した。今回の調査は、①訪日前の準備行動として「日本での買いたい物リスト」作成にあたり、どのような情報をもとに、どのような準備をしているか、②日本滞在中に実際にどのような買い物行動をしているか、③帰国後の消費とその後の行動、の三つの観点で設計した。
それによると、「購入したい商品と、それらを購入できる店の詳細なリストを作った」が最多で、全体の45.4%を占めた。 商品もしくは店舗のみリストを作成、自分では作らなかったものの、家族などからリストを渡されたという回答も 含めると89.9%、ほぼ9割が訪日に際して購入リストやメモを作成していた。 また、リスト作成の際に参考にした情報源のトップ3には「中国に住む家族・親族・友人・知人」(49.2%)、 「ポータルサイト(百度、新浪、騰訊、捜狐など)」(44.2%)、「SNS・ミニブログ(人人網、微博、騰訊微博、微信など)」(39.9%)が挙げられた。
購入リストに挙がった医薬品や化粧品、日用品は約30種類に渡っている。が、半数以上の回答者が挙げたのは日本メーカーの化粧水・乳液などの基礎化粧品(55.7%)、日本メーカーの口紅・ファンデーションなどのメイクアップ化粧品(54.3%)の2つだった。
また、行きたい店舗リストに挙がった店舗は、伊勢丹(52.7%)、三越(44.0%)、マツモトキヨシ(42.9%)、ドン・キホーテ(39.0%)、空港の免税店(31.3%)が上位にランクインした。なお、これらの店舗をリストに挙げた理由として、「中国語の案内や表記があると評判だった/情報があった」(46.7%)と「中国語を話せる店員が居ると評判だった/情報があった」(41.2%)の2項目だけが4割を超えていることから、中国語への対応状況が重視されていることが伺えるとしている。
次に、日本で買い物をする際、店頭に無いと困る・必要性を感じた「中国語での商品情報」では、トップ3に挙がったのは、商品情報のなかでも基本的な「ブランド名」(51.0%)、「商品の特長」(43.9%)、 「商品名」(43.3%)で、より詳細な情報である「使い方・保存方法」(39.4%)は4位だった。
そして、日本で購入した商品のうち、「買ってよかった」「今後も継続して使いたい」商品では、「買ってよかった」「やや買ってよかった」の回答比率が高かった商品は、購入リストでも過半数を超えていた日本メーカーのメイクアップ化粧品(93.0%)、日本メーカーの基礎化粧品(90.5%)に続いて、風邪薬(89.0%)がランクインした。「ぜひ今後も使いたい」「できれば今後も使いたい」の回答比率が高かった商品は、頭痛薬などの解熱鎮痛剤(99.2%)、風邪薬(97.4%)、爪切り・ビューラー・カミソリなどの化粧小物(96.8%)という順になった。(編集担当:慶尾六郎)