内閣府は28日、北海道地域、東北地域、北関東地域、南関東地域、東海地域、北陸地域、近畿地域、九州地域、中国地域、四国地域、沖縄地域の全国11地域の8月の地域経済動向を発表。それによれば、個人消費で持ち直しがみられるほか、雇用情勢も改善傾向にあることなどを受けて、全国11地域すべての景況判断を前回5月から据え置いた。
地域別に見てみると、南関東地域、東海地域、北陸地域、近畿地域、九州地域の5地域が「緩やかな回復基調が続いている」と据え置き、東北地域、北関東地域、中国地域、四国地域の4地域が「緩やかな回復基調が続いているが、一部に弱さがみられる」と据え置き、北海道地域は「持ち直し基調が続いている」、沖縄地域は「着実に回復している」と据え置いた。
生産では、北海道地域や東海地域など7地域で乗用車やスマートフォン(多機能携帯電話)部品の生産が減少したため、鉱工業生産の判断を引き下げた。しかし内閣府は1~3月期の反動減もあるとみて、これら7地域の景況判断自体は下方修正せずに据え置きとした。
消費については、沖縄地域以外の10地域で、「持ち直しの動きがみられる」「持ち直しの動きが続いているものの、このところ足踏みがみられる」などに据え置いた。4~6月期の大型小売店販売額を消費増税前の前々年同期と比較してみると、北関東地域や中国地域、四国地域の伸び率が全国平均(2.6%アップ)を下回ったことから、「持ち直しの動きが続いているものの、このところ足踏みがみられる」に据え置いた。そして沖縄地域については、前回の「増加している」に「堅調に」を加えて上方修正した。
そして雇用については、すべての地域で据え置きとした。沖縄県以外の10地域で「着実に改善している」と据え置き、沖縄地域は「厳しい状況にあるものの、着実に改善している」と据え置いた。
内閣府は今回の結果について、個人消費は各地域ごとでばらつきがあるものの、所得や雇用で改善傾向が続けば、消費回復に繋がるのではないかとしている。(編集担当:滝川幸平)