民主党の枝野幸男幹事長は7日に記者会見で、安保法案を16日に採決するというようなら、安倍内閣は「国民にきっちり説明するという約束すら果たさない『大嘘つき内閣』だ」と、一部報道で政府・与党に16日にも採決する意向などが伝えられたことに、釘を刺した。
枝野幹事長は記者会見で「地方公聴会、中央公聴会、参院特有の片道方式の集中審議を行うことで与野党合意している。これらがまだ残っているので、16日に採決できることはない」とした。
また、福島県楢葉町の避難指示が解除されたことについて「住民が帰還できる環境が整ったとすれば歓迎すべきだが、避難指示が解除されている田村市や川内村でも住民帰還はなかなか進んでいない」とし「単に避難指示を線量等だけで判断して解除できて良かったというものではない」と指摘した。
枝野幹事長は「学校、病院、買い物の場所、地域コミュニティなど、帰還の前提となるべき社会的インフラがなければ帰還したくてもできない。なりわいの場がなければ生活できない。なりわいや社会的インフラの回復度を見ながら寄り添った対応をしていかなければならない」と帰還後の生活全体に視点を持った対応こそ必要との考えを示した。(編集担当:森高龍二)