民主党の菅直人元総理は、自民党の安倍総裁が無投票再選したことに「かつての自民党では考えられない対応、自民党の体制翼賛(大政翼賛)政党化だ」と自民党の体質が変化したと指摘した。
菅元総理は「かつての自民党はタカ派的派閥やハト派的派閥存在し、それに総裁ポストをめぐる主導権争いが絡まって、いろいろな立場の議論が百出するのが常であった。それが、第二次安倍内閣が誕生してからは自民党内では安倍氏を野党時代に支えた『日本会議』を中心とする右翼勢力が党内の主導権を握り、それに反対するリベラルな意見は封殺されている」との見方を示した。自民党内の恐怖政治の始まりという声もある。
確かに安倍内閣に入閣している閣僚のほとんどが日本会議と類似の考えを有する右系議員だ。菅元総理は「安保法制では歴代自民党の総理総裁が言明してきた専守防衛という憲法解釈を根本から覆す安倍総理に自民党内では誰も真正面から反論しない。自民党政権時代の歴代法制局長官も現職以外全員が、安保法制が違憲といっているにもかかわらず、自民党内から異論が出ない。まさに自主規制を含む言論封殺の危険な体制翼賛政党化だ」とブログ発信している。
菅元総理は「日本全体が体制翼賛化しないように頑張らなければならない」と危機感を示した。(編集担当:森高龍二)