「違憲訴訟相次ぎ安倍政権立ち往生」か?

2015年09月21日 17:45

 野田佳彦前総理は安保法案を強行し成立させたことで、違憲訴訟が相次ぎ、安倍政権は立ち往生するのではないかとの見方を示した。

 野田前総理は「安倍総理は安保法案に対する国民の理解が深まっていないことは十分認識しています。しかし、時がたてば必ず評価されると確信しているようです。私は思い上がりだと思います」とブログで発信。「違憲訴訟が続き、立ち往生するのではないでしょうか」と書き込んだ。

 野田氏は自身が総理だった時、原発政策で「連日原発に反対するデモ隊に官邸を取り囲まれた。原発を含むエネルギー政策については討論型世論調査や地方ごとの意見聴取の会を開くなど、できるだけ民意を把握しようと努めたつもりだったが、官邸を取り囲む運動は、ずっと続いた。(そのため)運動の代表者たちを官邸に入れ、直接話をお伺いする機会を作った」と紹介。

 「私は緊張していた。でも、驚いたことに彼、彼女らは内閣総理大臣を前にもっと緊張していた。止むにやまれぬ思いで意を決し、行動していることがよくわかった。お互いに理解し合えたわけでもなく、彼らの主張をとり入れたわけでもない。ありません。しかし、生の声に触れることができて良かったと思った」と心境を書いている。

 安倍総理にその対応はなかった。元最高裁判事までが「安保法案は違憲」と国会参考人質疑で語ったことにも「一民間人」と耳を傾けなかった。「ご都合主義に極み」との批判もある。

 それでも安倍政権が国民の声を無視し、数の力で安保法案を通した結果、米国政府や上下両院議員からは、首脳会談通り、上下両院議員合同会議での演説通り、約束を果たしたことになり、安倍政権は国民の支持を低下させたが、米国からの支持をあげる結果になった。皮肉なことだ。(編集担当:森高龍二)