手抜き除染徹底排除へ監督・処分とも強化

2013年01月18日 20:39

  環境省は18日、除染適正化プログラムを発表した。東京電力福島第一原発事故に伴う放射性物質の除染作業に手抜きがあった事実について5件を確認したとしたうえで、事業者施工責任の徹底を図るため、環境省として抜き打ち検査の頻度をあげるとともに、除染現場を巡回する職員を委託職員も含め現行の4倍規模(200人)にまで増やし、監督体制を強化する。

  また適正除染110番を新設し、一般から不適正な除染に関する情報を受けつける。現場がはっきり分かる通報なら監督職員が現場に急行し、状況確認をし、必要な対応を行えるようにする。あわせて、指名停止処分相当の不適切行為があった場合、元請業者だけでなく除染指揮監督を担う下請業者にまでその対象を拡大して、政府全体で指名停止などの処分を行う。

  環境省はいわゆる抜き打ち検査を頻度もあげることにし、除染適正化推進委員会を設置して、適正な除染が行われるよう実効をあげる。

  また、第3者を活用した効果的なモニタリングで客観性や透明性を高める。除染についての場所、日時など住民に情報提供を行い、公道部分から除染現場を容易にみることができるようにもする。

  環境省では除染した排水に不適正な処理や除染草木が川岸に堆積するようなことはあってはならないとし再発防止を徹底するため、今回の適正化プログラムの実効をあげるとしている。(編集担当:森高龍二)