政権交代実現へオリーブの木 小沢氏呼びかけ

2015年10月04日 07:40

 違憲の安保法制を正すためには政権交代の実現が必須になるため、生活の党の小沢一郎代表が『オリーブの木』構想を提唱し、安保法案に反対した野党や国民に結集を呼び掛けている。

 小沢代表は違憲立法(安保法制)を許せば戦前の昭和史を繰り返すことになるとしたうえで「安倍政権は国民の命と生活を脅かしており、安倍政権に代わる政権の受け皿をつくるために野党の連携が不可欠」として、「政権交代が実現するかどうかは野党の協力次第」と発信。

 そのために「参議院選挙、衆議院総選挙では、各選挙区で野党が候補者調整を行って統一候補を出し、自公と対決する形に持っていくことが必要」。「その意味で日本共産党が戦後一貫した選挙方針を大転換し、戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府で一致する野党との選挙協力を提案したことは、野党共闘に向けた大きな弾みとなり、この決断を私たちは高く評価している」とした。

 そのうえで、一つの党になるのは難しいため、次善策として「野党は次の参院選を統一名簿による選挙(オリーブの木構想)で戦うべき」と提唱した。

 小沢代表は「これは単なる選挙協力や選挙区調整と考え方が根本的に違う。選挙時の届け出政党を既存の政党とは別に一つつくり、そこに各党の候補者が個人として参加するというもの」と説明。

 オリーブの木構想では「候補者は所属政党を離党することも既存の政党を解党する必要もない。選挙区調整では自党の候補者が選挙区から出ていないと、どうしても自党の比例区の応援に力が入ってしまい本当の野党結集にはならない。オリーブの木構想なら、選挙区も比例区も一緒に戦うので、本当の力の結集になる」と呼びかけている。

 「野党連携の政治的な旗印は、非自公、反安保法など主要政策の一致で良い。政策論議で細かいところまで詰めて一致させる必要はありません。国会の場でも、党議拘束を外せば同じ政党内でも各議員の考えで賛否の意思表示をすることができる。同じように、野党連携も国民にとって重要ないくつかの問題を共有できればそれで十分」と大きな目的達成に大同団結を提案した。

 小沢代表は「次の総選挙できちんと野党が連携できれば、政権交代はすぐにでも実現可能。野党が本気でやる心意気と勇気をもって政権交代に立ち向かう姿勢を示せば、必ず国民の信頼を得ることができ、道は拓かれていくと確信する」としている。(編集担当:森高龍二)