野田佳彦元総理は5日のブログで「安保関連法について国民の理解を得られていないと、安倍晋三総理、本人が認めています。にもかかわらず、国会が閉会した後、総理ご自身も含めて、政府・与党が同法の意義を丁寧に説明しているようには思えません」と噛みついた。国会閉会後の総理の発信は「経済」「経済」と経済最優先を再び声高に叫ぶばかりで、安保法制について触れることはない。野田前総理が噛みつくのも当然のよう。
野田前総理は「丁寧に説明するどころか、目先を変えることに躍起になっているのではないでしょうか」と問題視する。
また、新たな3本の矢が打ち出されたが、さきの3本の矢の検証さえ行われていない。野田前総理は「少なくとも、アベノミクスが目指してきた経済の好循環は実現されていない」と指摘。
「好循環の要となる経済成長を見れば一目瞭然、安倍政権下(2012第4四半期~15年第2四半期)の実質GDP成長率は年率0.90%にすぎません。民主党政権期(09年第3四半期~12年第4四半期)の年率1.7%の半分しかない」と示した。
背景についても「安倍政権は消費増税の影響を言い訳にするかもしれません。しかし、民主党政権はリーマンショックの直後に政権が発足し、東日本大震災にも襲われました。お互いに約3年にわたり政権に就きましたが、ハンディがあったのは同じ」と安倍政権の経済の好循環が実現されておらず「安倍政権はアベノミクスという虚妄のスローガンで国民を眩惑し続けようとしている」と、言葉に踊らされず、実態に目を向けて、安倍政権を見ることが大事と警鐘を鳴らした。(編集担当:森高龍二)