安保法制、TPPに怒り隠せず 山下書記局長

2015年10月12日 07:50

 日本共産党の山下芳生書記局長が政府・自民党への怒りをツイッターに書き込んでいる。TPP交渉の大筋合意の中身では「リンゴ、パイナップルは現在17%の関税を段階的に削減し11年目に撤廃。サクランボは8.5%を6年目に撤廃。ブドウは17%を即時撤廃」の例を挙げ「TPP秘密交渉で日本政府が約束していた内容を知り、怒りが込み上げてきた。これで生産者をどう守る!?まさに『売国』の政治だ」と痛烈に批判し、問題提起。

 1億総活躍担当大臣に対しては「一億総活躍の意味は国民一人一人が夢をかなえることと加藤担当相。ならば言いたい。『世界のどの子も殺させない』というママたちの願い、『非正規でなく人間らしく働きたい』という若い世代の願い、『安全で安定した食糧は日本の大地から』という生産者・消費者の願いを踏みにじったのは誰だ」。

 答えは、集団的自衛権行使を容認する安保法制、PKO活動での後方支援を新たな任務につけ、労働者派遣法改正をし、派遣労働者が増える可能性を高め、今回TPPを進める政府・与党ということを強く発信している。

 TPPの大筋合意では、コメについて、米国向けに当初年5万トン、13年目以降は7万トン)、豪州向けに年6000トン、13年目以降は8400トンの無税輸入枠を新設した。牛肉はTPP発効時に現行の38.5%の関税を27.5%に引き下げ、16年目以降は9%、セーフガードは16年目以降で4年間発動がなければ廃止。ワインの関税は8年目以降撤廃。政府の公共事業では一定額以上は国際入札を義務付け(新興国に特例措置)、著作権の保護期間は作家の死後、70年間に延長などなど、農業に限らず、影響予測と対策が急がれている。(編集担当:森高龍二)