先日発表された経済産業省資源エネルギー庁の石油製品価格調査によれば、レギュラーガソリン1リットルあたりの店頭価格は6週連続で値下がりし、約5年8ヶ月ぶりに130円台を割り込んで129円10銭となったが、こうした価格の下落などが影響して、内閣府が4日発表した11月の消費動向調査で、消費者態度指数が2ヶ月連続でプラスとなった。消費者態度指数を構成する4つの指標すべてが改善。レギュラーガソリンの店頭価格の値下がりのほかに、完全失業率の低下なども指数の改善に影響したものとみられる。
内閣府が発表した11月の消費動向調査によれば、消費者心理を示す消費者態度指数(2人以上の世帯、季節調整値)は前月比1.1ポイント上昇の42.6であり、レギュラーガソリンの店頭価格の下落、完全失業率の低下、株価の上昇などが主な要因となり、2ヶ月連続で改善した。これを受けて内閣府は、基調判断を前月の「足踏みがみられる」から、「持ち直しの動きがみられる」に上方修正した。こうして基調判断を引き上げるのは、3月以来8ヶ月ぶりのこととなる。
消費者態度指数は今後半年間の「暮らし向き」「耐久消費財の買い時判断」「収入の増え方」「雇用環境」の4項目について5段階評価で聞きとりを行い、指数化したもの。項目別に見てみると、「暮らし向き」は前月から1.3ポイント上昇して40.9、「耐久消費財の買い時判断」も前月から1.3ポイント上昇して41.6、「収入の増え方」は前月から1.1ポイント上昇して41.1、「雇用環境」は前月から0.8ポイント上昇して46.7という結果であり、すべての項目が前月より上昇した。
また、1年後の物価見通しについては、「上昇する」と回答した人の割合は、前月よりも1.1ポイント上昇して82.1%、「変わらない」と回答した人の割合は、前月よりも0.1ポイント減少して10.2%、「低下する」と回答した人の割合は、前月よりも1.6%減少して4.6%で、そのうち5%以上低下すると回答した人の割合は0.5%、5%未満2%以上低下すると回答した人の割合は1.0%、2%未満低下すると回答した人の割合は3.1%と、急速な物価の低下に対する不安感が緩まっている現状を表す形となった。(編集担当:滝川幸平)