3ヶ月ぶりに消費者態度指数が改善となった。内閣府は10日、2015年6月の消費動向調査を発表。それによれば、今後半年間の消費者のマインドを示す消費者態度指数(一般世帯、季節調整値)は前月比0.3ポイント上昇して41.7となった
3ヶ月ぶりに消費者態度指数が改善となった。内閣府は10日、2015年6月の消費動向調査を発表。それによれば、今後半年間の消費者のマインドを示す消費者態度指数(一般世帯、季節調整値)は前月比0.3ポイント上昇して41.7となった。前年比では1.1ポイントの上昇であった。こうして消費者態度指数が改善されるのは3ヶ月ぶりのことで、賃上げや株価の上昇、そして夏のボーナスへの期待感などが寄与したものとみられる。ただし小幅な上昇であったことから、内閣府は基調判断を「持ち直しのテンポが緩やかになっている」に据え置いた。
調査基準日は6月15日で、消費者に対して今後半年間の暮らしが良くなるかなどを、「暮らし向き」「収入の増え方」「耐久消費財の買い時判断」「雇用環境」の4つの指標をもとに調査した。それぞれの意識指標の動向を見てみると、「暮らし向き」は前月比0.6ポイント上昇して39.4、「収入の増え方」は前月比0.5ポイント上昇して40.3、「耐久消費財の買い時判断」は前月比0.3ポイント上昇して39.9、「雇用環境」は前月比0.1ポイント上昇して47.3で、すべての指標が改善した。「資産価値」に対する意識指標は、前月比0.6ポイント上昇して43.7であった。
さらに、1年後の物価に対する消費者の見通し(一般世帯、原数値)については、「上昇する(2%~5%未満)」が40.5%で、「上昇する(5%以上)」が23.9%、「上昇する(2%未満)」が22.9%と、「上昇する」と答えた人が全体の87.3%を占めた。今年の4月以降、食品メーカーがパンやチョコレート、小麦粉やパスタなどを値上げさせる動きをみせたことを受けて、多くの消費者が物価上昇を見込んだ。そのほか、「変わらない」は7.4%で、「低下する」は3.2%であった。ただし前月比で見てみると、「上昇する」は0.1ポイント減少であり、「変わらない」は0.3ポイント上昇、「低下する」は0.3ポイント上昇であった。そして内閣府は、消費者の物価予想を「『上昇する』と見込む割合が8割を超えている」に据え置いた。(編集担当:滝川幸平)