経営者と所有者が同一のオーナー企業では68.8%にあたる18万3958社で後継者がいないことが帝国データバンクの調べで23日分かった。オーナー企業は26万7255社あり、後継者がいるのは8万3297社だった。
オーナー社長就任経緯では創業者が15万307社で全体の56.2%。同族継承が8万6173社で32.2%、買収や内部昇格、出向、分社化など、その他での就任は3万775社で11.5%にとどまった。
後継者のいるオーナー企業では後継者は子どもとするのが5万4900社で後継者ありとした企業全体の56%を占めた。また1万6871社、率にして17.2%は配偶者で、1万7915社、率にして18.3%は親族だった。逆に非同族は8334社、率にして8.5%にとどまった。帝国データバンクでは「オーナー社長の同族志向が顕著」としている。
また企業運営の権限が代表個人に集中するオーナー企業ではオーナー社長による意思決定や経営判断の速さが増収増益の発生率を高めているとする一方、オーナー社長の年齢が70歳を超えると急激に業績が停滞する傾向にあるとして、早急な経営の活性化が求められると警鐘を鳴らす。また外部からのガバナンスが働きにくい分、独断、放漫経営などの問題が進行しやすい側面もあると指摘している。(編集担当:森高龍二)