【今週の展望】とりあえず前週下落分の半値戻しから始める

2016年01月11日 20:34

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テクニカル上はめったにない安値圏に落ち、これから先は上がるだけ。アメリカの雇用統計も味方してくれそう。だが、半値戻しのその先にはくせ者もいる。

 今週、1月第3週(1月12~15日)は11日の月曜日が「成人の日」で休場なので4日間の取引。夏の参議院選挙から選挙権を得られる年齢は18歳に引き下げられる見込みだが、成人式は今年は20歳が対象。

 世界の主要株式市場の休場日はない。キング牧師の本当の誕生日は15日だが、NY市場は振替休日で18日の月曜日が休場になる。マーケットには夢がある、か?

 国内の経済指標、イベントは、12日には11月の国際収支、12月の消費動向調査、12月の景気ウォッチャー調査、13日には12月のマネーストック、11月の産業機械受注、14日には11月の機械受注、12月の国内企業物価指数。

 主要銘柄の決算発表は小売業や外食の3~11月期決算が終盤。12日は東宝、OSG、クリエイトSDH、ライフコーポレーション、サカタのタネ、ガリバー、プレナス、リンガーハット、コーナン商事、明光ネットワークジャパン、住江織物、リソー教育、丸栄、ファーストコーポレーション。13日はローソン、コスモス薬品、ビックカメラ、サイゼリヤ、エスフーズ、パソナ。14日はウエルシアHD、松竹、不二越、近鉄百貨店、ドトール日レスHD、松屋、アデランス、古野電気、キャンドゥ、ウエストHD、ヤマダSXL、グノシー、タマホーム、ヴィレッジヴァンガード、レナウン、モバイルクリエイト。

 新規IPOは3月まで冬眠中。

 海外の経済指標、イベントは、11~24日にデトロイトで北米国際自動車ショーが開催される。12日にアメリカのオバマ大統領が一般教書演説を行う。12日には英国の11月の鉱工業生産、インドの12月の消費者物価指数、13日には11月のユーロ圏鉱工業生産、フランスの12月の消費者物価、ブラジルの11月の小売売上高、中国の12月の貿易収支、アメリカの12月の財政収支、ベージュブック、14日にはEU財務相会合、韓国の政策金利発表、オーストラリアの12月の失業率、インドの12月卸売物価、ドイツの2015年GDP成長率速報値、イングランド銀行(BOE)の金融政策委員会、アメリカの12月の輸入物価指数、15日にはアメリカの12月の生産者物価、小売売上高、1月のNY連銀製造業景気指数、12月の鉱工業生産、設備稼働率、1月のミシガン大学消費者信頼感指数。

 アメリカの主要企業の決算発表は10~12月期決算が本格化する。11日にアルコア、14日にJPモルガン・チェース、インテル、15日にUSバンコープ、ウェルズ・ファーゴ、シティグループ。

 2016年最初の週が終わり、8日の終値は17697.96円だった。そのテクニカル・ポジションを確認すると、移動平均線の5日線は18096円、75日線は18823円、25日線は18948円、200日線は19486円で、全て上にある。日足一目均衡表の「雲」は18456~19577円で、前週に雲の底を抜けてその下に出ている。雲の下限までの距離は758円もある。今週は上限は19527円、下限は18456円で一定。4日間で雲の下限までたどり着けるか?

 ボリンジャーバンドでは、8日終値は25日線-3σの17267円と-2σの17827円の間にある。統計学の標準偏差の理論では、そこにある確率は0.3%以上4.6%以下。確率が31.7%を超える-1σは18388円で、+1σは19509円。トレンド系のテクニカル指標は前週、大発会からの5日続落、6.6%安でめったに見られない安値圏まで落ちてしまった。

 オシレーター系指標も「売られすぎ」シグナルが派手に点灯している。点灯したのは-7.1%の25日移動平均乖離率、7.9のストキャスティクス(9日・Fast/%D)、23.7のボリュームレシオ、63.0の25日騰落レシオ、-72.7のRCI(順位相関指数)。点灯していない指標も、3勝9敗で25.0%のサイコロジカルライン、22.8のRCI(相対力指数)とも売られすぎラインに接近している。テクニカル的に言えば日経平均は、「いつ、大きく反発してもおかしくない」ポジションにある。

 東証が発表した12月30日時点の需給データを確認すると、裁定買い残は2858億円増の3兆3018億円で2週間ぶりに増加し、信用倍率は5.09倍でその前の週の5.05倍から微増だった。