日本国内だけにとどまらず、海外でもユーザー数を拡大させていった結果、無料通話・メールサービス「LINE(ライン)」を提供するLINE株式会社の2015年通期の売上高は前年比40%増となった。主力事業である「LINE」単体の売上高も同43%増の1105億円と、大きく伸長した。
LINE株式会社が28日に発表した15年通期の売上高は、同40%増の1207億円で、10~12月期の売上額は前年同期比26%増の326億円という結果であった。「LINE」の15年12月末の月間アクティブ・ユーザー数は、全世界で約2億1500万人で、日本、タイ、台湾、インドネシアの主要4ヶ国では約1億4470万人となっている。15年第3四半期から引き続いて、ユーザー数は拡大を続けており、上記の国々だけでなく中東地域でもユーザー数が拡大しているとのこと。
コミュニケーション分野の主力であるスタンプ販売は、人気キャラクターによる公式スタンプ、ユーザーがスタンプを制作・販売することができる「LINE Creators Market」などによる売り上げが、国内外で好調に伸び、コンテンツサービス分野の主力であるゲームも、「LINE:ディズニー ツムツム」や「LINE ポコポコ」などの既存タイトルが海外で売上を伸ばした以外にも、15年第4四半期に世界でリリースした7タイトルも好調に伸長している。そして売り上げの4割以上をこれらゲームや音楽配信などのコンテンツサービス分野が占めた。
広告分野ではLINE公式アカウント・スポンサード・スタンプや、LINE フリーコインなど、企業とユーザーを繋ぐ「マーケティング・プラットフォーム」としての活用が進み、売り上げ全体における広告売上の割合は、14年には27%であったが、15年には30%にまで拡大したとのこと。
そして法人向けサービス「LINE ビジネスコネクト」は、国内の導入企業数が50社以上となり、食品のデリバリーや金融機関での活用など、ユーザーと企業とが双方向にコミュニケーションを取ることができるという特色を活かした事例が誕生しているとのこと。
なお、最終利益や16年12月期の業績予想については公表していない。(編集担当:滝川幸平)