野党3党が丸山参院議員の辞職勧告決議案を提出

2016年02月18日 21:01

 「今、アメリカは黒人が大統領になっている。これは奴隷ですよ。建国当初に黒人、奴隷が大統領になるなんて考えもしなかった」などと17日の参院憲法審査会で発言した丸山和也参院議員(自民党)に対し、民主党と維新の党、生活の党は18日「日米間の信頼を大きく損ねるのみならず、基本的人権をないがしろにするものであり、国民の政治に対する信頼を著しく失墜させるとともに、良識の府としての参院の権威と名誉を著しく傷つけるものだ」とし、丸山議員の議員辞職勧告決議案を参院に提出した。

 丸山議員が弁護士であることも含め、本来、基本的人権を尊重すべき立場にあること、さらに良識の府の参議院の議員であることを踏まえ、この発言は「看過できない」と決議案を提出したとみられる。「黒人、奴隷が大統領」などという発言が憲法審査会の場で飛び出したこと自体、恥ずかしいと批判の声もある。

 丸山議員は18日、憲法審査会の幹事懇談会で発言を撤回。審査会の幹事と委員を辞任した。

 発言については与党の公明党・漆原良夫中央幹事会会長からも「発言を撤回すれば済むはなしではない。しっかり国民に説明すべき」と酷評する意見が出ている。(編集担当:森高龍二)