電通が、カカクコムとの間で、資本・業務提携に関して基本合意したと発表。カカクコムの主要株主であるカルチュア・コンビニエンス・クラブから、その所有株式の一部875万4000株(カカクコムの発行済株式総数に対する割合:15.06%)を取得し、電通指名の候補者1名をカカクコムの社外取締役として選任する議案を上程する。
購買支援サイト「価格.com」やランキングとクチコミのグルメサイト「食べログ」等のインターネットサイトを運営し、主としてインターネット・メディア事業を展開しているカカクコム。一方、電通は、デジタル領域やマーケティング・インテリジェンス領域等の専門性向上をはじめ、顧客が直面する課題に対する解決力の一層の向上を企図している。その両社はこれまでも広告事業で協業してきた実績があり、今回、めまぐるしく変化するインターネット業界において、更なる事業の発展に資するシナジーを生み出すことを目的に、資本・業務提携に至った。
インターネット広告及びデジタル・マーケティング事業の推進及び、各種データを活用したビジネス・インテリジェンス事業の開発といった事業分野で業務提携について協議するという両社。2011年の日本の総広告費は5兆7096億円とほぼ前年並みとなっている。そうした中、インターネット広告費が前年比104%の8062億円と伸びを見せている。この成長分野を牽引する両社による資本・業務提携が、今後どのような効果を生みだすのか、注目したい。