現場の一つ一つの活動が国益に直結と総理が訓示

2016年03月21日 21:49

 安倍晋三総理は21日、防衛大学校卒業式で、自衛隊最高指揮官として「北朝鮮が、核実験に続き、弾道ミサイルの発射を強行しました。挑発行為が繰り返されています。我が国の安全に対する直接的かつ重大な脅威であり、断じて容認できません」と冒頭に語り「諸君がこれから向き合うのは、こうした現実です」と日本の安全保障環境が厳しさを増す中、現実を直視するところからのスタートを訓示した。

 そのうえで、安倍総理は「自衛隊が、いつ、どこで、どのような行動を行うか。諸君が担うこととなる現場の一つ一つの活動が、我が国の国益に直結している。そのことを肝に銘じ、これからの任務に当たってほしい」と述べた。

 安倍総理は、日本を取り巻く安全保障環境について、北朝鮮の動きをあげたほか「我が国南西方面では領空への接近や領海への侵入が繰り返されている。国籍不明機に対するスクランブルは10年間で7倍に増加し、外国艦船の活動も拡大の一途にある。テロの脅威は世界中に広がり深刻さを増している。昨年は日本人も犠牲となった」と厳しさを増していると強調した。(編集担当:森高龍二)