安倍晋三総理は18日開いた経済財政諮問会議で、経済界に対し熊本地震での被災者に対し「政府としても全力を尽くす」としたうえで「経済界におかれてもそれぞれの立場で、できる限りの手段を尽くしていただくよう御協力を」と要請した。
安倍総理は「熊本地震では極めて甚大な被害が発生し、10万人を超える方々が避難所や車中において不自由な避難生活を余儀なくされている。食料や水、下着などの生活必需品の確保、医薬品の提供、生活インフラの復旧、住環境の整備などが一刻も早く求められる中、こうした危機の時こそ国も民間もオールジャパンで不安な時を過ごしている熊本の皆様を支えなければならない」と語り、オールジャパンでの支援していく必要を冒頭に語った。
会議では春闘に触れ「今年の春闘ではベアを実施する企業の割合がおよそ74%と、昨年を20ポイント上回るとの調査結果もある」とし「幅広い業種で待遇改善の動きが見られた。ベアの裾野が広がってきていると考えて良いのだろうと思う」との認識を示した。
安倍総理は「自動車や電機などの分野において統計開始以来、初めて、中小組合のベアが大手を上回る見込みとなり、賃上げは中小企業・小規模事業者にも広がりを見せている。経済界におかれては下請中小企業の取引条件の改善に引き続きしっかり取り組んでいただきたい。賃上げの流れを更に広げていただきたい」と協力を求めた。
また加藤勝信1億総活躍担当大臣に対し「成長と分配の好循環を実現するため『ニッポン一億総活躍プラン』に結婚・出産・子育て支援についての大胆かつ総合的な政策パッケージをしっかりと盛り込んでいただきたい」と指示した。(編集担当:森高龍二)