防衛省統合幕僚監部は昨年度中の緊急発進状況を26日までに発表した。緊急発進回数は873回で前年度に比べ70回減少した。一方、中国機に対する発進回数は571回と前年度に比べ107回も増えていた。この回数は平成13年度以降で最多となった。
統合幕僚監部は「緊急発進の対象では中国機が全体の約65%を占め、ロシア機が約33%を占めた」としている。統合幕僚部は、中国機とロシア機の緊急発進について「中国機は戦闘機、ロシア機では情報収集機への発進が多かった」としている。
中国への発信が急増する一方、ロシア機に対するものは288回で、前年度に比べ185回減少していた。ただロシア機は第4四半期に入って105回と第1四半期、第2四半期が50回台だったことからすると、今年に入って急増している。
緊急発進回数は平成16年度では141回だったが、24年度では567回となり、25年度に810回と急増。26年度は943回と昭和59年度(944回)以来の回数になった。27年度が873回で前年度より減少したとはいえ、1昨年度に比べれば63回多く、緊急発進が多い状況にある。(編集担当:森高龍二)