根室半島沖で領空侵犯 ロシア機の疑い

2015年09月16日 10:14

 佐藤正久元防衛大臣政務官は「15日午後2時に北海道・根室半島沖で航空機が領空侵犯」したと16日ツイッターで発信した。

侵犯航空機の「国籍は確認できなかった」とする一方で「ロシア機と推定」していることを書き込んだ。

 そのうえで、佐藤氏は「日本の防空識別圏は根室半島と北方領土の間にある。ロシア機であれば2年ぶりの領空侵犯」としている。

 防衛省によると、領空侵犯は15日午後2時4分05秒から16秒間で、日本側は航空自衛隊戦闘機F15、F2の各2機、計4機が緊急発進して対処。領空侵犯通告をしたという。

 北方領域をめぐってはロシアのメドヴェージェフ首相らの択捉島訪問やソコロフ運輸大臣の国後島訪問など閣僚が相次ぎ北方領土に訪問しており、ロシアが実効支配を強めている。

 さらに、在日ロシア大使館は大使館HPで「対日担当のモルグロフ外務次官のインタファックス通信に向けたインタビュー概要」を紹介しており、同外務次官は、この中で、「日本政府との間で『クリル問題(北方領土問題)についての』対話は一切行っていません」とインタビューに答え、「この問題は70年前に解決しています」と発言。

 「南クリル諸島は第二次世界大戦の結果、合法的にわが国のものとなりました」と北方領土はロシア領土で「ロシアがこの地域について主権・管轄権を有することは疑いようがありません」と答えている。安倍政権での対ロ外交の難しさが浮き彫りになりつつある。(編集担当:森高龍二)