尖閣で強める既成事実化への動き 中国

2013年11月25日 20:04

 尖閣諸島を中国領土とする中国の既成事実化への動きが強まっている。中国国防軍が東シナ海での防空識別圏に尖閣諸島領空を含めたことで、その動きに拍車がかかりそう。尖閣周辺では中国公船による領海侵犯が頻繁に発生するなど、問題の深刻化が懸念される。

 日本政府は「中国による力を背景にした現状変更への試みには毅然かつ冷静に対処する」としているが、実効が見えないまま、中国の強気の政策が目立ち始めている。

 民主党は25日、中国が尖閣領空を防空識別圏に設定したことに「到底認めることはできない」とし「即時撤回を強く求める」談話を発表した。政府はもちろん、与野党があらゆるルートから日中関係改善に向けた努力を重ねることが強く求められている。

 東シナ海で戦闘機を緊急発進させる「防空識別圏」を設定したことを中国国防軍が発表したのは23日。この設定の中に尖閣諸島領空を含んでいた。

 民主党は「中国側の措置は現場海空域における不測の事態を招きかねず、我が国の安全保障と地域の安定の観点からも懸念を持たざるをえない」と懸念を表明。そのうえで「中国側に厳重に抗議し即時撤回を強く求め、併せて度重なる領海侵犯を直ちに止めるよう要請する」とした。

 外務省は24日に「中国国防部は東シナ海防空識別区を設定し、当該空域を飛行する航空機は中国国防部の定める規則に従わなくてはならない旨を発表したが、中国国防部の発表した公告は公海上の空域を飛行する航空機に対して一方的に自国の手続に従うことを義務付け、従わない場合の中国軍による防御的緊急措置に言及しているが、国際法上の一般原則である公海上における飛行の自由の原則を不当に侵害するもので、国際航空秩序に対して重大な影響を及ぼす」との見解を表明。

 そのうえで「東シナ海は多数の民間航空機の飛行経路となっており、我が国は民間航空の秩序及び安全への影響の観点からも大きな懸念を有している」とし「中国の今回の措置は我が国に対して何ら効力を有するものではない」とした。

 また「中国側に対して公海上における飛行の自由を妨げるような一切の措置を撤回することを求める」とし「中国国防部が設定した空域は我が国固有の領土である尖閣諸島の領空があたかも中国の領空であるかのごとき表示をし、日本側として全く受け入れることはできない」として国際社会と連携して中国に自制を求める考えを表明している。(編集担当:森高龍二)