「北京モーターショー2016」KOERUの市販バージョンである新型クロスオーバーSUV「マツダ CX-4」を世界初公開した(Photo by Xiaolu Chu/Getty Images for Mazda Motor Co.)
昨年9月の「フランクフルトショー」で鮮烈なデビューを飾ったマツダのクロスオーバーのコンセプトモデルマツダ「越 KOERU」。その後、昨年秋、10月の東京モーターショーにも出品され、そこで開発者は次のように語っていた。
「KOERUは、あくまでクロスオーバー車という思いでデザインをしたクルマ。SUVにあるような、とことんユーティリティを追求したモデルではない。主旨は、“走る喜び”というブランドメッセージと、2人乗りのスポーツカーではできないけれど、KOERUなら出来そうなユーザーの豊かなライフスタイルを感じさせることにある。車高をここまで低くすることで達成できた安定した走行性能、つまりファン・トゥ・ドライブを感じられ、スポーツカーのような流麗なスタイリングを手に入れることを目指した」と。
そしてマツダは、「北京モーターショー2016」(中国名称:「2016北京国汽展会」。報道招待日が4月25日および26日、関係者招待日が27日および28日、一般公開日が4月29日から5月4日)において、KOERUの市販バージョンである新型クロスオーバーSUV「マツダ CX-4」を世界初公開した。
このCX-4は、マツダの新世代技術「SKYACTIV(スカイアクティブ)TECHNOLOGY」とデザインテーマ「魂動(こどう)Soul of Motion」を全面的に採用した、マツダ新世代商品群の最新モデルで、2016年6月に中国での発売を予定している。
CX-4は、「Exploring Coupe(エクスプローリング・クーペ)」というコンセプトを打ち出し、既存のSUVの概念・枠組みを越えることを目指して開発した。「魂動」デザイン特有の躍動感ある造形をベースに、力強い踏ん張り感とクーペのような流麗なキャビンを組み合わせた「際立つ存在感」、優れた乗降性やフレキシブルな荷室など日常の扱いやすさに注力した「考えぬかれた機能性」、クロスオーバーSUVらしい地上高と新世代4WDシステム「i-ACTIV AWD」による走破性と、低重心ボディによる操縦安定性や優れたハンドリング性能などによる、さまざまなシーンでの「人馬一体」の走りと優れた環境・安全性能(サステイナブルZoom-Zoom)を提供できるモデルだとしている。
CX-4のディメンションは全長×全幅×全高4633×1840×1530-1535mm、ホイールベースは2700mm。中国向けモデルの搭載エンジンは、FF車が2リッターガソリン、AWD車が2.5リッターガソリンとなる。組み合わせるトランスミッションはFF車が6速マニュアルと6速オートマティック、AWD車が6速オートマティックとなる。
FFとAWDモデルの外観上の大きな違いは装着タイヤのサイズで、FF車は225/65R17サイズに対して、AWD車は225/55R19と2インチアップとなる。価格や他の地域での発売予定については触れられていない。(編集担当:吉田恒)