参院選 憲法9条改正の是非「争点化したい」

2016年05月04日 17:33

 民進党の岡田克也代表は憲法改正、特に9条(戦争の放棄)への対応が夏の参院選挙の大きな争点になるとの見方を示すとともに「むしろ、こちらから争点にしたい」と憲法9条の改正の是非について国民の判断を引き出すよう争点化したい考えを示した。

 自民党の二階俊博総務会長は「憲法改正の旗を振りすぎると(選挙に)勝てない」と、憲法改正に積極的な姿勢を続けている安倍晋三総裁に間接的な抑制を求める格好の発言をしている。

 岡田代表は二階総務会長の発言に対しての受け止めを記者団に聞かれ「二階さんのような発言は自民党の中にかなりある」とし「高村正彦さん(自民党副総裁)も北側一雄さん(公明党副代表)も、テレビ討論では憲法は争点でないような言い方をしているが、争点にしたくないのだろう」とした。

 そのうえで、岡田代表は「安倍総理はとにかく憲法だと言っている以上、必ずやってくると思う。これが大きな争点の1つということは間違いない」との考えを示した。

 安倍総理(総裁)は自分が総理在任中に憲法改正を目指すとしており、その本丸が憲法9条改正であることはこれまでの総理発言からも察せられるが、憲法改正発議に必要な改憲勢力を今回の参院選挙で実現できなければ、自身の任期中での改正はできなくなる。その意味では憲法改正、特に9条改正の是非を、今夏の参院選挙の争点にするのは国の有りようを変える内容だけに、国民に考える機会を提起する意味でも意義がありそうだ。(編集担当:森高龍二)