帝国データバンクの調べで貸切バス事業者の1社あたりの年商が規制緩和前に比べ2割以上減っていることが分かった。
貸切バス事業者の特にバス運転手への労働時間の法令遵守など小宮山洋子厚生労働大臣は事業者に安全の確保に努めるよう求めたが、貸切バス事故の背景に業界の厳しい経営環境が浮かび上がっている。
帝国データバンクが貸切バス事業を主とする1282社を対象に年商規模別、収益状況などを調査・分析した結果、2011年1月から12月期での年収高が分かった969社を年商規模でみた結果、87.9%は5億円未満と小規模業者が9割近くを占めた。
また、2011年の1社あたりの年収入高は2億8130万円と規制緩和前(1999年)に比べ22.1%減少していた。加えて、2011年1月から12月期の損益状況では黒字企業は16.1%にとどまっていた。(編集担当:森高龍二)