パナマ政府と租税情報交換協定へ実質合意 政府

2016年05月24日 15:14

 パナマ文書で大企業や富裕層の租税逃れへの問題が取り上げられるようになったが、財務省は23日、日本政府とパナマ共和国政府との間で「租税情報交換協定」締結へ実質合意できたと発表した。今後、条文など細部を調整し、両政府内で必要な手続を経た上で署名が行われ、双方における手続を経た上で発効する。

 財務省は「協定はOECDが策定した国際基準に基づく金融口座の情報交換に必要な自動的情報交換を含む両税務当局間での実効的な情報交換について規定するもので、一連の国際会議等で重要性が確認されている国際的な脱税及び租税回避行為の防止に資する」と効果を期待している。

 財務省は「協定を早期に締結し、国際的な脱税、租税回避行為の防止に向けた情報交換ネットワークの拡充に貢献したい」としている。

 安倍晋三総理は23日の参院決算委員会で「課税逃れでは、合法であることが問題だ。合法であれば企業は節税しようという行動に走る。国際的に協調し、ルールを作ることが大切だ」とし「国際的な議論をリードしていく」考えを示した。(編集担当:森高龍二)