安倍晋三総理は1日の記者会見で、消費税増税の先送り(2019年10月に10%を実施)に関連し、社会保障政策にどう取り組むのかについて「給付と負担のバランスを考えれば10%への引き上げを延期する以上、その間、引き上げた場合と同じことを全て行うことはできないということは理解頂きたい」と民進党の岡田克也代表がさきの党首討論で「消費税引き上げを延期し、延期している間は、赤字国債で財源を確保し、予定通り、社会保障政策をとるべき」とする考えとは異なる選択をした。
安倍総理は「民進党のように、赤字国債を発行してその給付を全て賄う、社会保障費を全て賄うということは、私は無責任だと思う。赤字国債を財源に社会保障の充実を行うような無責任なことは、私たちは行いません。自民党と公明党の連立与党はそういうことは絶対にしないということをまず明確に申し上げておきたい」と赤字国債を財源にしてまで社会保障を充実させることはしないとした。
そのうえで「子育て世帯を支援していく決意は揺らがない。保育の受け皿50万人分の確保、来年度までの達成に向け実施する。介護離職ゼロに向けた介護の受け皿50万人分の整備もスケジュールどおり確実に進めていく。保育士、介護職員等の処遇改善など一億総活躍プランに関する施策についてはアベノミクスの果実の活用も含め、財源を確保して優先して実施していく」と語った。参院選挙や安倍政権下での政策の重要な柱に変更はないことをアピールすることを意識したもよう。(編集担当:森高龍二)