【日経平均】今年最高の大商いで11200円台に乗せる

2013年02月04日 19:07

 前週1日のアメリカの雇用統計は失業率が7.9%に上昇して非農業部門雇用者数の伸びも予想を下回ったが、NYダウ終値は149ドル上昇し14000ドル台に乗せた。4日朝方の為替レートはドル円が92円台後半、ユーロ円が126円台後半で、円安進行のペースは衰えない。立春の日の日経平均は62.82円高の11254.16円で始まり、終日、高値もみあいでおおむね11200円台を維持した。終値は69.01円高の11260.35円で5日続伸。月曜日は3週続けて前場の早い時間に高値をつけた後、大きく下落しマイナスで終わるパターンだったが、この日はプラスで終えた。300銘柄が昨年来高値をつけ、値上がり銘柄は1000をオーバーしTOPIX終値は950を超えた。44億株の売買高、2兆3399億円の売買代金は今年最高で、大商いの一日になった。

 値上がり業種は鉄鋼、繊維、銀行、証券、保険、電機、自動車など。値下がり業種は金属製品、鉱業、電力・ガス、建設、サービス、医薬品、小売、食品などで内需ディフェンシブ系が多かった。

 鉄鋼ではJFE<5411>が227円の大幅高で8日続伸し、新日鐵住金<5401>も19円高。三大メガバンクも好調で、みずほ<8411>は一時、めったに見かけない2ケタ高だった。野村HD<8604>は11円高。自動車は三菱自<7211>が値上がり率4位の大幅高で売買高2位と買われた。トヨタ<7203>は3ケタ高で、マツダ<7261>も商いを伴って続伸した。

 元気だったのが「巨額最終赤字三兄弟」で、シャープ<6753>は18円高だが、ソニー<6758>は3ケタの102円高で、さらに前週末に第3四半期は最終黒字という決算発表を行ったパナソニック<6752>は長時間ストップ高に張り付く人気で100円高、値上がり率8位になった。電機ではNEC<6701>が売買を伴って上昇し、富士通<6702>も株価を上げた。

 金、ニッケルの価格上昇を好感して住友金属鉱山<5713>が79円高と買われ、決算が良かったキーエンス<6861>は750円、大塚商会<4768>は570円の大幅高。東京海上HD<8766>は126円の3ケタ高。オリンパス<7733>は94円上昇している。一方、ガラス業界のセントラル硝子<4044>、日本板硝子<5202>や決算が悪かったNTTデータ<9613>、エーザイ<4523>は大きく下げ、キヤノン<7751>は3日続落し、コマツ<6301>も売られた。建設の大手ゼネコン、不動産大手も軟調だった。

 取引時間中に決算発表を行った銘柄では、IHI<7013>は決算内容が良くて上昇。三井物産<8031>は減収減益で減配も発表しながら15円高。住友商事<8053>も減収減益で減配の予定と発表した直後に株価が大きく下げたが、すぐ持ち直して7円高で終えた。相場の地合いがいいと、そんなことも起こる。

 その陰で、北朝鮮の核実験が近く行われる観測がある中、前場に尖閣諸島周辺の領海に中国の監視船が侵入したというニュースが流れ、防衛関連銘柄が買われた。小銃や迫撃砲を作っている豊和工業<6203>が値上がり率3位、海上封鎖用の機雷を作っている石川製作所<6208>が同5位に入っている。

 今日の主役は繊維の東洋紡<3101>。日経新聞の朝刊で、慶応義塾大学の小池康博教授らがテレビなどの液晶ディスプレーに組み込むだけで有機ELを超える画質を実現できるフィルムを開発したニュースが報じられ、開発に関与し量産化を目指す東洋紡に買いが集まった。100円台銘柄なので値上がり率は1位になり、売買高5位、売買代金12位にランクインした。海外機関投資家の株価指数操作や不良デイトレーダーの相場操縦や仕手筋の怪情報で上昇する株がある中で、こんな教科書的、優等生的な“清く正しい”株価高騰があると、春らしいさわやかな気分になれる。(編集担当:寺尾淳)