与党を支持してきた日本経済団体連合会の榊原定征会長は11日、今回の参院選挙の結果について、「政権基盤の安定と政策の継続性が確保されたことを大いに歓迎する」とのコメントを発表するとともに「安倍政権の政策遂行に全面的に協力する」と政府への全面協力を表明。もともと経団連の政策プランの意向を実行してきた安倍政権だけに、さらにその傾向も強くなりそうだ。
榊原会長はコメントで「自民党・公明党の与党が、安倍首相が目標に掲げた改選議席の過半数(61議席)を大きく上回る70議席を獲得したことは、安定した政治のもとで、道半ばであるアベノミクスを引き続き、より一層強力に推進して欲しいという、国民の支持と期待の表れと考える」とし「経済界としても安倍政権の内政・外交両面における取り組みを高く評価している」とした。
そのうえで「わが国はデフレ脱却と経済再生を確実に実現し、GDP600兆円経済への確固たる道筋をつけるための正念場にある。一方で、足元の景気は踊り場にあり、国民の信任を得た安倍政権には個人消費や投資を喚起し、世界経済下振れリスクに対処するための包括的かつ大胆な経済対策を取りまとめ、実行に移すとともに、成長戦略の実行・実現、TPP協定の早期承認、社会保障給付の効率化・適正化、労働市場改革、抜本的な規制改革など重要政策の推進に全力で取り組んでほしい」と期待を寄せた。(編集担当:森高龍二)