安倍晋三総理は2日開かれた日本経済団体連合会の総会であいさつし、経団連などが強く求めているTPPについて「次の国会で承認を求め、早期発効を目指す」と次期国会で承認を求める考えを表明した。
安倍総理は、この日のあいさつで「政権復帰3年半の間に、デフレ脱却を目指しアベノミクスを強力に推進し、法人税改革、TPPなど経済連携協定の推進、電力の全面自由化、農協改革など矢継ぎ早に改革を実行してきた」と実績をアピール。
その結果として「雇用が110万人増え、正規雇用は8年ぶりに増加に転じ26万人増えた。有効求人倍率は(統計を取り始めて以来)史上初めて47都道府県で全て1倍を超えた。中小企業の倒産は政権交代前より3割減り、25年ぶりの低水準となっている」とアベノミクスが成功している旨を強調した。
安倍総理は、そのうえで「アベノミクスは『道半ば』だが、間違いなく結果は出ている」と目標に向け、道半ばである一方、世界経済は「商品価格の下落や投資の落ち込みで新興国や途上国の経済が大きく傷ついており、世界経済が『成長のエンジン』を失いかねず、成長の減速が懸念される」と、消費税増税延期を表明した際の内容をここでもアピールし、アベノミクスは成功しているが、世界経済のリスク回避のために延期するものと理解を求めた。
安倍総理は「私の記者会見直後、榊原定征経団連会長が記者会見で『経済界としては、この極めて重い政治判断を尊重する』というコメントを頂き、御理解を頂いたこと、大変心強く思う次第でございます」と述べた。
また「参院選挙勝ち抜き、経済最優先で取り組み、内閣一丸となって私達が約束したことを実行するために、全力を尽くしていくことをここにお誓いする」と支持を求めた。(編集担当:森高龍二)