民進党の岡田克也代表は14日の記者会見で、天皇陛下が生前退位の意向との報道に「各社が報じているところを見ると、かなり確度の高い話なのかと推測している」としたうえで「今の陛下を近くで拝見していると、ご高齢であるにもかかわらず外国賓客の接遇や被災地のお見舞い、戦没者慰霊のための海外訪問など、本当に厳しい日程を黙々と誠意をもってやっていただいている姿は頭の下がる思いだ」と激務を気遣った。
そのうえで「報道されているように陛下ご自身のご意向であるとすれば真摯に受け止め、しっかりとした対応を考えていかなければならない」とした。
また、岡田代表は「非常に重要な問題なので、国論が分かれることなく多くの国民の皆さんの方向性が一致するようなプロセス、結論が出ることを期待したい」との考えを示した。
岡田代表は政府が有識者会議を設置し、そこで、生前退位の問題だけでなく「公務の量や内容の見直し、皇族の皆さんの間での分担のあり方などについても議論していただきたい。女性の皇族の結婚による皇室の離脱についても、5年、10年先を考えると皇室の数が一挙に減ってしまうことになりかねず、真剣な議論がなされる必要があるのではないか」とした。
菅義偉官房長官は皇室の減少問題については内閣官房皇室典範改正準備室などで対応を検討しているが、生前即位については全く検討していないと14日の会見で明かした。
岡田代表は「政府でしっかりとした対応をしてもらいたい」と誤りのない対応を求めている。(編集担当:森高龍二)