南スーダンPKO活動 砲火にさらされる危険も

2016年07月31日 18:12

 日本共産党は31日付け機関紙で、南スーダン情勢の悪化で「国連安保理は事態の深刻化に対応するため、攻撃ヘリや無人機などの導入も検討」と伝え「潘基文(パン・ギムン)国連事務総長は参加各国に部隊増強を求める意向を示している。このまま自衛隊が南スーダンにとどまり、戦争法(安保法制)に基づいて『住民保護』のための武器使用などを実施すれば、隊員が砲火にさらされるのは目に見えている」と伝えた。

 菅義偉官房長官や中谷元防衛大臣は26日の会見で、南スーダンの情勢について「逐一、現地から情報を入手し判断している。現在のところ、平穏であって、隊員にも異常がないということだ。作業内容等についても、宿営地内の国連からの要請による工事等の作業をしている状況」(防衛相)とした。

 また「現地はジュバ市内の避難民が多く所在する地域で、時折発砲が発生しているという情報があるものの、市民生活は通常に戻ってきている模様で、日本隊の宿営地に引き続き異常はないということだ」(同)と説明。

 29日の会見でも「UNMISSの活動地域において、わが国のPKO法における武力紛争が発生したとは考えていない」とし、中谷防衛大臣は「反政府側が紛争当事者に該当するとも考えていないので、政府と反政府側の間に衝突が発生したことをもって、PKO参加5原則が崩れたというふうには考えていない」とした。

菅官房長官は南スーダンでの自衛隊によるPKO活動について「ニューヨークの国連本部・PKO局で次のマンデート(国連南スーダン派遣団・NUMISSの権限)とこの活動の在り方について検討されている。それに沿って対応していく」と期間が延長される場合、引き続き、自衛隊も同様の活動を継続させる意向をうかがわせている。(編集担当:森高龍二)