核保有「現時点で検討すべきでない」稲田防衛相

2016年08月04日 11:51

 過去に核の保有について「国家戦略として検討すべきではないでしょうか」と雑誌で発言していた稲田朋美防衛大臣は3日の大臣就任記者会見で、記者団から現在の考えはと聞かれ「憲法の範囲内で、世界の情勢の中で、日本は自衛権行使のための必要最小限度の武力を持つということは憲法で許されていると思う」としたうえで「現時点で核の保有を検討すべきか、という点では、そのようには考えていない」と答えた。

 記者団から「検討すべきではないでしょうか」と言われた時の思いは今もあるのか、と再質問された稲田大臣は「将来的に、どういった状況になるかということもあろうかとも思うが、現時点において、必要最小限度の自衛権行使を考えた場合、現時点で、核保有を検討すべきでないと思っている」と答え、『現時点で』の判断との思いを強くうかがわせた。

 また、北朝鮮の弾道ミサイルが3日、日本の排他的経済水域に着弾したが、日本の領土に着弾したとすれば、どういう対応をしていくかを問われ「抑止力を効かせていく。情報共有により、そうした事態が起きないように対処していくことが重要」と答えた。

 またA級戦犯を合祀する靖国神社に終戦記念日に参拝するのかについては「これは心の問題だと思っている。行くとか、行かないとか、行くべきであるとか、行くべきでないとか申し上げるべきことではないと思っている。安倍内閣の一員として適切に判断していきたいと思っている」と答えた。(編集担当:森高龍二)